教会建築論叢
本書は、先年日本のゴシック建築研究においてその空間論・建築論的論考で飛躍的成果をあげつつも、逝去された著者の遺稿集である。記念碑的な博士論文に、五十年に亘る諸研究・諸翻訳の後書きや紀要のほぼすべてを収録した。博士の研究の全貌を示した、ゴシック建築史学の金字塔となる遺稿集。
上製函入
■目次
・まえがき
・第一部 ヨーロッパ中世の教会建築と建築術
ゴシックと建築空間/芸術的総合としてのゴシック聖堂/ゴシック建築論の森の中へ/ゴシック聖堂の建築家と幾何学/ゴシックの建築工匠と幾何学/超越的実在の象徴としてのゴシック建築/ARSとSCIENTIAとゴシック建築/中世の学問論における技術と建築術/塔のある風景
・第二部 日本の初期カトリック教会堂
教会堂の聖なる空間/長崎県地方のカトリック教会堂について/朽ちゆく五島の教会堂
・第三部 プロテスタントの教会建築論
パウル・ティリッヒと建築論/パウル・ティリッヒの芸術論・建築論について/礼拝堂の空間を考える
・第四部 アイデンティィー
師 森田慶一先生/師 増田友也先生/建築空間史の試み/出会いから受洗へ
・著作・作品目録
・あとがき
著者:前川道郎
出版社:中央公論美術出版
サイズ:B5
ページ数:530
発行年:2002.06
