聖堂の現象学 プルーストの「失われた時を求めて」にみる
小説という言語媒体を通して、時と空間を超越することによって、プルーストは自らの内面世界に、回想と記憶の大聖堂を構築する。本書は彼の「失われた時を求めて」に登場する聖堂を取り上げ、その建築体験の描写から建築的事象の本質を捉えようとした俊英の意欲作である。
■目次
・第一部 コンブレー
コンブレーの復活/サンティレール教会堂/サンティレールの鐘塔/鐘塔体験/、マルタンヴィルの鐘塔/サンタンドレ・デ・シャン教会堂/終章
・第二部 コンブレー以後
バルベック/ヴェネツィア/建築をめぐって
著者:黒岩俊介
出版社:中央公論美術出版
サイズ:A5
ページ数:368
発行年:2006.01
