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建築における近代 19世紀欧米の建築家・建築産業に関する研究

セール価格 28,600円(税込)

19世紀の欧米に建築産業が誕生する過程を主題にして、建築における近代を、建築を生み出す担い手-建築家、建築産業-の営為を通して考察した。当時の多くの雑誌の様々な広告に掲載された大工道具や機械などの図に着目して、建築産業構造の成立を論じたユニークな歴史研究。

■目次

 まえがき

 I部 19世紀の建築家の営為に関する事例研究

 ・1章 建築における近代の原像

  第一節 ベンサム/第二節 デュラン/第三節 スコット

 ・2章 ダニエル・ハドソン・バーナム

  第一節 シカゴ派建築の施主の意識/第二節 建築に対する要求の変化

  第三節 バーナムの様式に対する態度/第四節 バーナムの設計事務所の実態

  第五節 スコット的建築家像の系譜とバーナム

 ・3章 ルイス・ヘンリー・サリヴァン

  第一節 オーディトリアム・ビルの落成/第二節 生い立ち

  第三節 初期の作品/第四節 全盛期の作品

  第五節 作品の性格/第六節 後期の作品

  第七節 サリヴァンが問いかけるもの

 II部 成立期における英国近代建築産業

 ・序 第一篇 総合請負業者の勃興

 ・1章 中世的建築生産体制の動揺

  第一節 施工方式のヴァリエイション/第二節 受注主体の諸類型

  第三節 投機的開発業の実態と建築産業に占める位置

 ・2章 一式定額請負契約の普及

 第一節 公共工事/第二節 民間工事

 ・3章 勃興期の総合請負業者達

 ・4章 大規模総合請負業者の諸側面

 第一節 経営規模/第二節 下請

 第三節 雇傭形態/第四節 職制

 第五節 業界団体/第六節 市場の地域的拡大と社会的地位の向上

 ・5章 石材加工

 第一節 一九世紀中葉までの石材加工機械/第二節 石材加工機械の普及実態

 ・6章 木材加工

 第一節 一九世紀中葉までの木材加工機械/第二節 木材加工機械の普及実態

 ・7章 煉瓦製造

 第一節 一九世紀中葉までの煉瓦製造機械、設備/第二節 機械、設備の進展に対する疑義について

 第三節 煉瓦製造機械、設備の普及実態/第四節 煉瓦生産合理化の担い手

 ・8章 各種部品、設備機器の商品生産

 ・9章 揚水、混練、抗打等

 第一節 ポンプ/第二節 ミキサー類

 第三節 抗打機械/第四節 搬送機械その他

 ・10章 揚重

 第一節 ジブ・クレーン/第二節 足場の革新

 第三節 走行クレーン類/第四節 揚重機械、足場の革新の拡り

 第三篇 近代建築産業成立をめぐるいくつかの問題

 ・11章 新しい生産体制成立の契機

 第一節 既往の説とその検討

 第二節 生産体制としての把握の必要

 第三節 競争原理の導入

 ・12章 産業資本としての総合請負業

 第一節 既往の説における資本制建築生産概念の無規定性

 第二節 総合請負業者の資本家としての自立と生産利潤の追求

 ・13章 生産手段拡充の意義

 第一節 設備投資/第二節 建築生産技術の意義

 第三節 設備拡充の契機

 ・14章 内包された矛盾

 第一節 中小業者/第二節 総合請負制への抵抗

 第三節 総合請負制の弊害とその対策

・付記

著者:佐藤彰

出版社:中央公論美術出版

サイズ:B5

ページ数:489

発行年:2010.02