ゼムパ-からフィードラーへ
名著『様式』の著者ゼムパー(1803-1879)の『建築芸術の四要素』とフィードラー(1841-1895)の『建築芸術の本質と歴史』という近代美学史上、著名な論考を1冊に収録し解題を加えたもの。
ゼムパーとその影響を受けたフィードラーは建築と美術の根源的生成における近代的理論付けに尽力した。フィードラーはリーグルやヴェルフリンなど芸術の自立性を証する「基礎概念」に通ずる道を開き、ゼムパーの絨毯から発展する建築の被覆論を提唱した主著「様式」では、その後の近代建築理論とその実践者ヴァーグナーやロース、ライトから現代建築にまで遠大な影響を与え続けている。それは言うまでもなくポリクロミー(多彩色)理論をめぐる『様式』に先駆けた本書の考察に淵源をもつゼムパーのあらゆる重要な文献の本邦初訳である。
■目次
・建築芸術の四要素-比較建築学への寄与- 1851 ゴットフリート・ゼムパー
I. 概観
II. ピュティア
III. 科学的証拠
IV. 推論以上のもの
V. 四つの要素
VI. 応用
原註
訳註
・建築芸術の本質と歴史 1878 コンラート・フィードラー
I.
II.
III.
訳註
・解説
著者:河田智成編
出版社:中央公論美術出版
サイズ:A5
ページ数:259
発行年:2016.04
