
白井晟一の伝統論と和室
白井晟一の建築の伝統に対する考えは、いかに変遷し、何を重視していたのか。
近年、建築デザインにおける「伝統」のあり方が注目されている。こうした現代の伝統理解の形成に大きな役割を果たしたのが、過去の「伝統論争」であり、1950年代の例では、丹下健三や白井晟一がその中心的な存在として捉えられてきた。
本書は、これまで注目されながら、学術的には手付かずであった白井晟一の伝統論と和室について、それらの特徴を客観的に明らかにするもの。
■目次
・はじめに
・第1部 白井晟一の伝統論
第1章 白井の伝統論の展開と真意
第2章 習書の活動の意味
第3章 建築作品をめぐる言説と伝統論の関連
第4章 白井の伝統論と「虚白庵」
・第2部 白井晟一の和室
第5章 床の間の意匠
第6章 付書院の意匠 桂離宮の影響に着目して
第7章 天井の構成
著者:羽藤広輔
出版社:中央公論美術出版
サイズ:A5
ページ数:222
発行年:2021.01