近代建築史研究 稲垣栄三著作集 六
稲垣栄三著作集第六巻。戦後、日本住宅史、近代建築史、茶室史、神社史、都市史、建築保存などの分野で、広い視野から解決すべき多くの課題を指摘し、先駆的かつ包括的な業績を遺した稲垣栄三(東京大学名誉教授)の所論を集成し、その全仕事を通覧する。
■目次
・第I部 明治建築史研究
明治建築における模倣と創造/明治・大正の建築思潮と建築史/明治四十三年の様式論争と「国民的様式」について/建築家と土木技術者の変遷(大河直躬と合筆)/ジョサイア・コンドルのスケッチブック/神戸の洋館と「外国造」/創立時の日赤中央病院について/赤レンガの東京駅 建築とその歴史的価値
・第II部 日本近代建築史研究
建築の近代主義的傾向/日本における近代建築の遺産/日本の建築家 その職能樹立への道/帝国大学野創設/東京帝国大学の拡充 震災と復興/東京大学の拡充と再編/工学部百年史の編纂/日本建築学会九十年略史編さんにあたって/戦後史をいかに書くか(稲垣栄三+同時代建築研究会)
・第III部 建築史学史・建築史論
建築における歴史学/いま建築史の何が問われているのか-特集を呼んで 1996年10月号「建築史学の方法論」/私の感銘を受けた図書/西洋建築史の再検討/建築史と建築論の間/安田講堂の再生と大学アーカイヴス/東京大学総合研究資料館の増築完成/「建築史研究」創刊のころ/建築史学会の発足と「建築史学」の創刊/木葉会小史
・第IV部 建築史家の肖像
建築史研究の発端-伊東忠太と関野貞/中国・朝鮮の建築遺品と関野貞/中国・朝鮮における建築遺跡の研究-関野貞と建築史学/中国建築の現状 建築教育(清華大学見聞記)/醍醐寺の密教と社会/日本建築の特質-序(太田博太郎博士還暦記念論文集)/建築史家木村徳国を悼む/上代語にもとづく日本建築史の研究-編者あとがき/中世京都の町屋-刊行にあたって/書評(増田友也著「家と庭の風景-日本住宅の空間論的考察」)/書評(「アジア建築研究 トランスアーキテクチャー/トランスアーバニズム」)/The Architecture of the Colonial and Post-colonial Periods outsaide Europe(Chapter36JAPAN)(Mary Neighbour Parentと合筆)
・初出一覧
・解題 鈴木博之
・図版目録
・人名・書名・事項索引
著者:稲垣栄三
出版社:中央公論美術出版
サイズ:225×160
ページ数:414
発行年:2007.06
