
ル・コルビュジエ 書物としての建築家
20世紀最大の建築家の一人、ル・コルビュジエは数多くの書物―学術書、雑誌だけでなく紀行や詩集まで―を生涯にわたって手掛け、信奉者にも敵対者にも、こどもにも青年にも、大衆にも権力者にも語る言葉と書く文体を手にしていた。「言葉の人」であった。このあまり知られていない側面が、ル・コルビュジエ研究の第一人者である著者によって「書物として」読み解かれる建築家の姿。
■目次
・はじめに ル・コルビュジエの読書と蔵書
・Ⅰ紙のストラテジー:建築論の諸相
1ル・コルビュジエの誕生
2二〇世紀の『百科全書』
3建設の技芸
・Ⅱ感性の筆跡
1素描
2天空と大地の詩情
3「輝く」こと
・Ⅲ身体の時空
1古典と現代への旅
2告白
・Ⅳ「ことば」の織物
1小さな書物の物語
2「ル・コルビュジエ」の制作
・Ⅴおわりなき書物
著者:千代章一郎
出版社:中央公論美術出版
サイズ:四六
ページ数:240
発行年:2025.09