京都の町家と町なみ
京都の町家と町なみは、町衆の美意識と都市文化が育んだ貴重な財産…そんな定説を覆す、意欲的な労作。江戸時代の文献史料を読み解き、幕府、所司代・町奉行体制による建築行政の影響を明らかにする。
■目次
序章 古代から近世初頭の京都――江戸時代までの町家と町なみ
第一章 京都の町なみを整えたのは――家作禁令と建築規制、御触書と町式目
第二章 桟瓦葺になった町なみからウダツが消える――瓦葺の規制と解除
第三章 京都と江戸の町なみが違ったわけ――江戸の土蔵造と京都の真壁
第四章 京都の町家と梁間規制――町家の構造と民家の梁間規制
第五章 ムシコと町家の表構え――名称の変遷と表構えの変容
第六章 町家内部の違反建築――規制された唐紙を使えたわけ
第七章 武士を見下ろしてはいけなかったのか――町家二階からの見下ろしと町家型式
第八章 治安装置のある町なみ――町々と木戸門のかかわり
第九章 木戸門のかたち――立派な京都の木戸門
結章 京都の町家と町なみ――目立つ普請にてはこれなく候
著者:丸山俊明
出版社:昭和堂
サイズ:A5
ページ数:422
発行年:2007.05
