市街地風環境予測のための流体数値解析ガイドブック ガイドラインと検証用データベース
近年のコンピュータを利用したビル風等の市街地風環境の予測・評価が実務の場でも広く行われるようになってきた背景を踏まえ、市街地風環境の予測にCFDを適切に利用するためのガイドライン、及び数値解析結果を検証するためのデータベースの整備を学会のワーキンググループは行ってきました。その活動成果をまとめたのが本書です。このガイドブックは、第1編「風環境の予測・評価と流体解析技術の解説」、第2編「各ベンチマークテストの結果」、第3編「市街地風環境予測のための流体数値解析の利用に関するガイドライン」で構成されており、主として建築技術者、設計者等で、既にCFDによる風環境の予測・評価に携わっている方、及びこれから取り組もうとしている方を対象にしています。
■目次
第1編 風環境の予測・評価と流体解析技術の解説
・第1章 市街地の風環境
市街地風の性質/ビル風のメカニズム/ビル風による環境障害/風環境の予測手法/風環境の評価
・第2章 数値流体解析技術の解説
基礎方程式/乱流モデリング/計算格子/基礎方程式の離散化/境界条件/収束条件/LESにおける流入境界/樹木・障害物のモデル化
・第1編の参考文献
第2編 各ベンチマークテストの結果
・第1章 ベンチマークテストの概要
ベンチマークテストの目的/テストケース一覧
・第2章 単体建物モデルを対象としたベンチマークテスト
角柱周辺流れ(RANSモデル)/角柱周辺流れ(LES)/角柱周辺流れ/単体建物モデル解析のまとめ
・第3章 建物群モデル
単純建物群モデル/街区内に建つ高層建物モデル
・第4章 実在市街地流れを対象としたベンチマークテスト
はじめに/新潟市内低層建物密集地を対象とした例/新宿副都心高層ビル群を対象とした例/実市街地を対象とした予測のまとめ
・第5章 樹木周辺の流れを対象としたベンチマークテスト
はじめに/比較対象とする実測の概要/数値計算の概要/各種境界条件・パラメータの影響/まとめ
・第2編の参考文献
第3編 市街地風環境予測のための流体数値解析の利用に関するガイドライン
・1 はじめに
・2 計算領域及び周辺地物の再現範囲
・3 メッシュ分割
・4 境界条件
・5 計算アルゴリズム離散化手法
・6 解の収束
・7 乱流モデル
・8 解析結果の信頼性
・9 結果の表示方法
おわりに 近年の研究の展開と今後の方向
付録
著者:
出版社:日本建築学会
サイズ:A4
ページ数:207
発行年:2007.07
