信頼される建築をめざして 耐震強度偽装事件の再発防止に向けて
2005年末に発生した耐震強度偽装事件は建築の安全に対する国民の信頼を著しく毀損した。これをうけて日本建築学会では、特別委員会を組織し、この問題への対処について検討を開始した。2006年3月には中間報告「健全な設計・生産システム構築のための提言の枠組み」を取り纏め、建築・一般に広く紹介した。本書はその中間報告を一般読者にも理解しやすいように「提言の枠組み」を中心として再編集したものである。
■目次
・はじめに
・1章 耐震強度偽装事件とは何であったのか
「社会的存在としての建築」という常識の未成熟/安全・安心を担保するしくみの機能不全
・2章 建築設計・生産システムの問題点を改善する
建築のプロジェクトとプレイヤー/建築主と専門家の役割を明らかにする/設計を進めるしくみを見直す/建築をつくるしくみを見直す/社会全体で情報を共有する
・3章 法制度を整え実効性を確保する
法制度の成り立ちから現状を考える/法制度のあり方を考える視点/確認・検査を担当する組織のあり方を考える
・4章 保険制度を整え被害者救済制度を拡充する
欠陥建築と被害者救済/被害者救済制度を検討する視点と方策
・おわりに
・資料編
著者:日本建築学会
出版社:日本建築学会
サイズ:B6
ページ数:219
発行年:2007.06
