日本遺産巡礼　西日本30選

開業100周年「東京駅」、近代化の傑作「富岡製糸場」から古代の最先端「伊勢神宮」、「三内丸山遺跡」まで東日本の珠玉の名所の30選をイラスト入りでリポート！

富士山、富岡製糸場をはじめ、日本の名勝・史跡が登録されたことによって、「世界遺産」が今、再び注目を集めています。これに登録された施設には確かにため息が出るような絶品が多いですが、海外からお墨付きをもらって初めて訪れるというのは、日本人としては少し寂しい気がします。日本国内には、「世界遺産」への登録や申請の有無にかかわらず、必見の歴史遺産はたくさんあるのです。

本書では、これら「日本遺産」の施設を、文章担当の磯達雄とイラスト担当の宮沢洋が訪れ、特に強く心を動かされた西日本の30件をリポート。これまでの旅行本とは一線を画すダイナミックな写真も見物。コンパクトなサイズで旅のお供にもお薦めです。

■目次

・巻頭グラビア　この目で見たい西日本の遺産

・Part.1 　京都・滋賀

　平等院鳳凰堂　終末の浜辺

　三十三間堂　長さと数で見る者を圧倒

　石山寺多宝塔　「亀腹」はごまかしにあらず

　銀閣寺　漆黒の輝き

　龍安寺石庭　原風景としての海

　待庵　ちら見でも濃厚なオーラ

　桂離宮　雁行するリノベーション

　清水寺　「 いないいないばあ」の興奮

　伏見稲荷大社千本鳥居　自生的アルゴリズムの美

　京都国立博物館　向かい合う設計と施工の神

Part.2 　奈良・大阪・兵庫

　法隆寺　塔と柱のシンボリズム

　談山神社十三重塔　「13 」は永遠へのプロローグ

　唐招提寺　列柱のセオリー

　東大寺大仏殿　大きくて小さい空間

　浄土寺浄土堂　中世のハイテック

　姫路城　コルビュジエのような窓穴

　浜寺公園駅　高架化を生き抜く塗り絵模様

・Part.3 　中国　

　出雲大社　天へと至る階段

　三仏寺投入堂　崖の上のプロジェクトX

　厳島神社　満ち潮のとき

　吉備津神社　増殖する屋根

　旧閑谷学校　谷間から世界を想う

・Part.4 　四国・九州・沖縄

　吉野ケ里遺跡　櫓から見えた「都市」

　今帰仁城跡　「新国立」もしのぐ3次元造形

　熊本城宇土櫓　男気漂う直線デザイン

　中村家住宅　バリアーに守られた家

　旧金毘羅大芝居　現世と虚構の二重空間

　旧グラバー住宅　四半世紀かけて花びら形に

　道後温泉本館　「小説」としての建築

　旧松本家住宅　辰野金吾のカエル食堂

［コラム］

　・小堀遠州「マルチな才能の建設官僚」

　・俊乗房重源「災害復興で才能が開花」

　・加藤清正「戦術も建築も合理的」

　・ざっくり分かる! 日本の建築5000年史