WeOwnTheCity 世界に学ぶ「ボトムアップ型の都市」のつくり方
「創造都市(クリエイティブ・シティ)」「持続可能な都市(サステナブル・シティ)」同様、「ボトムアップ都市」も都市について考える主流のモードとなった。本書はボトムアップ型の都市づくりについて、現場の実践者の知恵とノウハウを徹底的に開示した実践者のための本。地域社会のニーズや課題、住居者や市民1人1人の願いに応える対話型のプロセスを通じて街を慎重に(再)構築するために、トップダウナーがとるべきアクションや知るべき歴史文脈を伝えることを目的としている。
また、世界の有名建築事務所<OMA、MVRDV、UNStudio、Next Architects>のインタビューを掲載。建物や都市部の設計プロセスに、エンドユーザーやコミュニティをどのように参加させられるかを示唆していく。
■目次
・イントロダクション
理論的な枠組み
本書の目的と編集方針
建築事務所
調査設計(5つの地域のケーススタディについて)
プロジェクトが行われた場所
5つの地域、比較データ
参考文献
・アムステルダム
アムステルダム 都市開発の文脈
Case1 カスコラント・コーレンキット
Case2 「この両手で世界は変えられる」プロジェクト
Case3 ノーダーパークバー
Case4 フレイブルフト
結論 流動的なソリューションを埋め込む
・香港
都市の更新と再生 香港でコミュニティとつながる
Case1 起動九龍東弁事処(EKEO)
Case2 コミュニティアウトリーチのためのインキュべーター機関
Case3 恊働の取り組みを築く
Case4 野菜畑からの声
結論 次の展開は?
・モスクワ
モスクワ イントロダクション
Case1 モスクワを 自転車都市に
Case2 ミチノにおける 協同のまちづくり
Case3 Delai Sam
Case4 コミュニティづくり
結論 メディア露出が違いを生む
・ニューヨーク
背景紹介:コミュニティーに目を向ける世界の不動産首都
Case1 ガーデン・オブ・エデン
Case2 BRICアーツ|メディアとアーバングラス
Case3 ニューロッツ三角広場
Case4 マニュファクチャーニューヨーク
結論 より良い連携の模索
・台北
台北の歴史、民主化、新自由主義
Case1 トレジャーヒル 「共生」集落
Case2 惜しかった理想郷づくり
Case3 廃墟に踊れば
Case4 グリーンライフルーズベルト
結論 ネットワークとしての都市
・インタビュー
実践者へのインタビュー
Interviews1 OMA/デイヴィッド・ ジャーノッテン
Interviews2 MVRDV/ヴィニー・マース/The Why Factory
Interviews3 UNStudio/キャロライン・ボス
Interviews4 NEXTアーキテクツ/バート・ルーサー
批判的分析「スーパーダッチ」から「センシブルダッチ」へ?
・総論(結び)
建築や都市づくりへの市民参加を後押しするには
数字で見る本書
著者:フランチェスカ・ミアッツァ、トリス・キー、石原薫
出版社:フィルムアート社
サイズ:B5
ページ数:303
発行年:2015.09
