よみがえった茅葺きの家
神戸市北区道場町のくらがり街道沿いに建つ江戸時代後期に建てられた茅葺き屋根の民家。22歳までこの家で暮らした持ち主の大前延夫さんは、高速道路の建設にともない、壊すか移築の選択をせまられる。大前さんの決断は、移築・再生。いるか設計集団とともに茅葺きの家をよみがえらせた。古民家の実測調査から竣工までの3年間の記録。
■目次
・第1章 出会い
Episode1 旧街道沿いに建つ築200年以上の茅葺き民家との出会い
コラム:大震災後の文化財のゆくえ
Episode2 研究者や左官職人と共に大前家住宅の実測調査に入る
神戸の街の茅葺き民家
・第2章 基本計画~実施設計
Episode3 移築先の敷地は先祖の墓が望める旧街道沿いの集落の中
コラム:辰ノ口墓と念仏講
Episode4 移築・再生する茅葺き棟と新築する付属棟複数の計画案で検討
Episode5
移築後も神戸市の文化財に移築・再生後に要する補償費の限界を知る
ほか
・第3章 茅葺き民家解体
Episode9
茅葺き職人による屋根の解体であらわになった小屋組や躯体の古材
Q&A/ 茅葺き職人・塩澤実さんに聞く
Episode10
古建築の専門家と共に部材を診断して適材適所の活用方法を考える
ほか
・第4章 家づくり工事
Episode12
基礎の上に建ち上がるFAコンクリートのモニュメンタルな壁
Q&A/ 建て主・大前延夫さんに聞く
ほか
・第5章 移築・再生後の暮らし
Episode16
先祖の墓が望める地に戻る移築・再生した家での建て主の暮らし方
Episode17
普通の茅葺き民家を移築・再生する仕事から見えてきたこと
著者:いるか設計集団
出版社:建築ジャーナル
サイズ:210×180
ページ数:135
発行年:2016.01
