都市の住まいの二都物語
ロンドンのテラス・ハウス、パリのメゾン・ア・ロワイエ、二都を代表する都市住居のあり方を、日本の戸建て・集合住宅のつくり方(=敷地主義)に照らし合わせ、住まいの都市的意味を問いかけるプロフェッサー・アーキテクトの提言。武満徹の御代田の家、幕張ベイタウン・パティオス10番街、鶴岡アートフォーラムなど世評高い建築を手がけ、ワシントン大学、工学院大学、東北芸術工科大学などで長らく教鞭を執った著者の40年にわたる実践と思考と経験の集成。写真・図版多数収録。
■目次
・第1章 真剣なひととき 学生に語る
若木に想う/二人の科学者と二つの映画/ひとりの作曲家との出会い/表現者とは おどろき、あこがれ、こだわり/忘れかけたこと 人に宿る歴史/時間と空間の豊かさ
・第2章 都市と住まいへのこだわり
煉瓦塀と柴垣 住まいの原体験/都市の住まいの二都物語 テラス・ハウスとメゾン・ア・ロワイエ/街区に住むとは何か 敷地主義からの脱却/都市住宅の源流を探る ゼロ・セットバックから庇合まで
・第3章 風景へのこだわり
日本人の風景観/不思議な風景 場所と証跡/「坂」の風景 東京の微地形
・第4章 建築へのこだわり
アルヴァ・アアルトの建築モフォロジー コンテクストとコラージュ/コンサベーションとリニューアル 都市と建築の持続可能性について/学び舎の構想 子供達の居場所を考える/美術館の終焉 制度(インスティチューション)から場所(フォーラム)へ
・第5章 最終講義
えにし 私と建築と大学
著者:小沢明
出版社:王国社
サイズ:四六
ページ数:252
発行年:2007.04
