ル・コルビュジエは生きている 保存、再生そして世界遺産へ
ル・コルビュジエの建築を活かすためフランスでは何がおこなわれているか。建築を歴史の生きた証人として尊重し、長い時間をかけて合意を形成していくフランスの「建築文化」の姿を、ドキュメント風に描く画期的な書下ろし。
■目次
・序 ル・コルビュジエの現在
二十世紀建築は文化遺産になり得るか/建築文化遺産としてのル・コルビュジエ作品
・一章 ぺサックの集合住宅 「モダン」の行く末
「モダン」の功罪/「モダン」って疲れる
・二章 スイス学生会館 青春の建築
建築の誕生、老朽、再生/グローバリゼーションの潮流の中で
・三章 マルセイユのユニテ・ダビタシオン 輝く都市を生むために
新しいコミュニティのための新しい集合住宅/ユニテ・ダビタシオン もう一つの再生/カップ・マルタンの「小さな休暇小屋」
・四章 ロンシャンの建築 ル・コルビュジエVSレンゾ・ピアノ
新たな建設計画/反対運動と景観保存/修正、そして実現へ/ロンシャン、その後
・五章 ラ・トゥーレットの聖マリア修道院 荒ぶる建築と共に
修道院建築としての日常/建築を飼い慣らすということ
六章 フィルミニ・ヴェール まちおこしと建築
「ビルバオ効果」と「実現されたユートピア」/フィルミニという街とル・コルビュジエ建築問題/文化会館、スタジアムとプール、ユニテ・ダビタシオン、サン・ピエール教会/正統なる二十世紀建築の街として
・七章 ル・コルビュジエ財団 近代建築へのミッション
ラ・ロッシュ邸 ル・コルビュジエ建築巡礼のメッカ/ジャンヌレ邸 ル・コルビュジエ財団の本拠地
・八章 「ル・コルビュジエと日本」ということ 日仏(建築文化)小考
生誕百二十年の日本での賑わい/二つの「ル・コルビュジエと日本」/ル・コルビュジエ・ブームから考える
・あとがき
著者:南明日香
出版社:王国社
サイズ:四六
ページ数:199
発行年:2011.06
