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建築モダニズム講義

セール価格 1,980円(税込)

20世紀に入り鉄やガラス工法などの新技術によって、それまでの様式に縛られない自由な形や空間が「近代建築」として身を結んだ。本書では、その歩んだ道を丹念に辿り、豊富な実例写真を参照しながらドラマチックに解明する。「そこで何が行われたか」を常に想起することが、現代の建築の置かれた状況を考えるヒントになるはずである。

■目次

・第1講 近代建築の黎明

 現代の建築への潮流を探る/ボザールの世界、ラブルーストからガルニエ

 近代建築の曙、クリスタル・パレス

・第2講 工作物から建築へ

 工作物の時代、エッフェル塔など/鉄骨の技術、コンクリートの技術

 ペレのコンクリート打放し

・第3講 一九世紀末の建築運動

 アーツ・アンド・クラフツからグラスゴー派へ

 アール・ヌーボーの動向/カタロニアのモデルニスモ

・第4講 近代建築のための運動

 ワグナーとセセッション/アドルフ・ロースの装飾は犯罪/ベーレンスとその周辺

・第5講 シカゴ派及びライトの影響

 シカゴ派と万国博とライト/ライトの「作品集」、セセッションとの関わり

 デ・ステイルの発生とライト/アムステルダム派とベルラーヘ

・第6講 ウエルクブンド

 ウエルクブンドという名の運動/ミースのガラスと鉄のビル

 シュツットガルトのワイゼンホフ住宅展/ドイツのジードルンク建設

・第7講 ル・コルビュジエの発信

 ル・コルビュジエのエスプリ・ヌーボー/ドミノ・システムからシトロアンへ

 近代建築は白い四角な箱/マンドロ夫人邸に始まる転換/CIAMの発足と展開

・第8講 バウハウスとグロピウス

 グロピウスのワイマール・バウハウス/デッサウの新しいバウハウス

・第9講 トリビューン・コンペとアール・デコ

 シカゴ・トリビューン社コンペ/アール・デコ博の成果

 アール・デコ摩天楼のニューヨーク/「近代建築・国際展」という反撃

・第10講 アメリカとヨーロッパの交流

 ノイトラ、ウィーンからアメリカへ/ヨーロッパからの亡命、相次ぐ

 アメリカに発生した近代建築/アメリカ時代の到来と土木技術

・第11講 フランク・ロイド・ライトの復活

 ライトの復活は「落水荘」から/ジョンソンワックス管理棟以降のライトの作品

・第12講 第二次世界大戦に向けて

 テラーニによるファッショの家/ナチスの建築、ヒトラーの造形

 シュペーアのネオ・クラシシズム

・第13講 戦後の復興、ル・コルビュジエの存在

 大戦後の復興とベルリン/ル・コルビュジエの遺産/シャンティガールの都市建設

・第14講 ヨーロッパの建築の動向

 北欧の近代建築家たち/アルバー・アールトの独自の世界

 ポンピドー・センターの完成

・第15講 モダニズムの行方

 アメリカ建築家の新世代/モダニズムが見落としたもの/ローテクとハイテクの時代

 世界で交流する建築家たち/モダニズム建築を問い直す

著者:三沢浩

出版社:王国社

サイズ:四六

ページ数:183

発行年:2014.06