
くうきをつくる
空気がつながっている。
新旧がきれいに調和した音が奏でるよう、丁寧にチューニングした。その結果、新しいのか古いのかわからない、明るく華やかな「空気」が京都市京セラ美術館全体に行き渡るようになった。
本書では改修前と改修後の姿を、写真図版20点を並べ検証。1933年開館の旧京都市美術館は動かない。そこを人々の生が通りすぎ、経験する像が積み重なる。それを拾い上げ、返していくことが、建て替えではなく、「再整備」する著者の視点である。他にルイ・ヴィトン銀座、御堂筋、東京芸大研究室の活動、立原道造、磯崎新、住宅論、地下鉄駅の劇場性など多岐にわたる6年ぶりの建築論集。
著者:青木淳
出版社:王国社
サイズ:四六
ページ数:240
発行年:2024.05