
住宅をめぐる<欲望>の都市論 民間都市開発の台頭と住環境の変容
都市の住宅は、わたしたちは、いったい何を欲してきたのだろう?
民間による商品住宅開発が大都市の「普通の暮らし」を再編して30余年。新自由主義の住宅政策への転換・民間住宅開発の台頭・首都の再都市化・人口の都心回帰、これらが混然一体となる「第二の都市化」のなかで進行してきた住宅とまちの変化を眺望する。
■目次
・序 「欲望の都市論」序説―大都市と農村の往復から都市論を編む
・第Ⅰ部 ふたつの都市化
過渡期の空間―住宅の変容から「第二の都市化」をとらえる
前史―「マンション」の登場と住宅の商品化
・第II部 欲望と暮らしのモード
住環境への欲望と都心回帰
「第二の都市化」と暮らしのモードの30年史
補論1 都心居住の呪いを解く試み―「戸建て感覚」と「ホテルライク」な住宅の出現
・第III部 欲求の階層性と住宅選択
住環境への欲求と居住者像
「第二の都市化」の時代の住宅選択
・第IV部 遷移する地域とジェントリフィケーション
マンション開発と地域像
遷移する地域のフィールドワーク
東京のみえない格差と息苦しさの地理学
補論2 3つの大都市のジェントリフィケーション
・結 「第二の都市化」はどこへ向かうか―都市論と都市計画の円環へ
・あとがき
・索引
・図集 住環境をめぐる「欲望」の地図
・写真 「第二の都市化」の風景
・年譜 住宅をめぐる「第二の都市化」の展開
著者:吉江俊
出版社:春風社
サイズ:A5
ページ数:384
発行年:2023.02