
藤森照信のクラシック映画館
「映画黄金期」と呼ばれた昭和30年代には7000軒以上が存在していた映画館も、今や多くが消え、昔ながらの姿を留める館は100軒に満たない。本書では、世を風靡しながらも見過ごされてきた「映画館」の歴史を、藤森氏が丹念に掘り起こす。
浅草にはじまり、関東大震災後のバラックを経て、新宿(武蔵野館)、有楽町(日劇)へと爆発的拡大をとげ、大正期に全国へ広がった映画館はどのようにして作られたのか?地方にわずかに残る映画館の探訪記も含む、「娯楽の殿堂」の特異な奇跡。
■目次
・クラシック映画館への招待
高田世界館、本宮映画劇場、旧八千代会館
内子座、旭館
・映画館建築の歴史
浅草六区にはじまる、大正期の映画館、昭和の映画館
・映画館で語る 藤森照信×本宮映画劇場・田村修司
「映写機やフィルムが残っているなんてみんな思ってなかった」
藤森照信×旭館・森秀夫
「町を支えた産業が消えても、その産業が遺したものは遺っている」
・映写技師が歩いた「映画館東西」
著者:藤森照信、中馬聡
出版社:青幻舎
サイズ:A5
ページ数:230
発行年:2019.09