モビリティーズ 移動の社会学
社会科学の空間論的転回に次ぐ「移動論的転回」を世に問うジョン・アーリの節目をなす著。移動がもたらす社会的諸関係の変容に焦点を当て、社会科学の理論と方法の新たな地平を展望するとともに、移動に対する物神崇拝に異を唱える。
■目次
・第I部 モバイルな世界
第1章 社会生活のモバイル化
オン・ザ・ムーブ、さまざまな「移動」、システム
第2章 「モバイル」な理論と方法
モビリティーズ・パラダイム、ジンメルと移動
複雑性、他の理論的な資源 定住主義
流動性とノマド、移動する物質
移民とディアスポラ、快感/可動性
モバイルな方法論
第3章 モビリティーズ・パラダイム
新たなパラダイム、距離の隔たりに対処する
・第II部 移動とコミュニケーション
第4章 踏みならされた道、舗装された道
歩くこととその社会的世界、街路を歩く
田園地方を散策する
第5章 「公共」鉄道
公共の場で動くこと、移動の機械化
タイムテーブル、空間
社交
第6章 自動車と道路になじむ
小史、自動車移動とその自己拡大
自動車移動と時空間、居住性
自動車の政治学
第7章 飛行機で飛び回る
おおまかな時代区分、リスクとシステム
空港空間、グローバルな飛行線/逃走線
第8章 つながる、想像する
バーチャルな旅、想像による旅
モバイル通信による旅
第III部 動き続ける社会とシステム
第9章 天国の門、地獄の門
シティズンシップと不平等、「アクセス」
ネットワーク資本、結び-移動と自由
第10章 ネットワーク
スモール・ワールド
イッツ・ア・スモール・ワールド―世間は狭い
知っているということ、社会的ネットワーク
第11章 人に会う
なぜ会うのか?、対面で話す
仕事の会合/ミーティング
家族や友人と会うこと
移動中のミーティング
第12章 場所
療養者にとっての情動の場、視覚による情動
場所とネーション、グローバルな旅行と場所
第13章 システムと暗い未来
移動、未来
自動車、気候、破局的惨事
荒涼とした未来
著者:ジョン・アーリ、吉原直樹、伊藤嘉高
出版社:作品社
サイズ:A5
ページ数:493
発行年:2015.03
