近代造園史
あらゆるものは、「歴史化」することを宿命とする。過去を蓄積することで、現在、そして未来へとつながっていくからである。それは「造園」においても同様であり、過去の造園を学ぶことで、未来の造園を開拓することこそ、「歴史方法論」としての造園史学の存在意義である。
本書は、明治維新後の文明開化により西欧の造園思潮を受容し、公園というあらたな造園空間を生み出し、また職能としての造園家、学問としての造園学が成立した「近代」に絞り、重要な造園史上の歴史的事実を取り上げつつ、数々の近代造園家を紹介する。現代造園のルーツとしての近代を理解することは、あらゆる意味で未来志向型の造園学に役立つであろう。
■目次
・芝公園
・日比谷公園:本多静六案、ほか5案
・明治神宮内苑平面図
・明治神宮外苑平面図
・無隣庵庭園
・旧古河邸庭園
・震災復興公園(浜町公園、元町公園)
・はしがき なぜ「近代造園史」なのか
・第1章 近代国家の誕生:
洋風造園と造園学の黎明
・第2章 近代都市の形成:
緑地の多様化と国立公園誕生
・第3章 造園の時代:
都市と住まいの中の庭園
・第4章 近代から現代へ:
欧米のモダニズム思潮
著者:粟野隆
出版社:建築資料研究社
サイズ:B5
ページ数:120
発行年:2018.08
