
平良敬一建築論集 機能主義を超えるもの
建築ジャーナリズムに携わって間もなく70年になる著者が、自ら主宰した数々の建築雑誌に綴ってきた膨大な量の論文・著述の中から珠玉の18編を精選。近代建築が置き去りにしてきたもの、現代建築が見失っていることへ投げかけられた提言とは。
■目次
1. 地域主義の可能性
・家をつくることの「地域性」
・木造住宅:その可能性に向けて
・南島・沖縄の建築文化-編集言
・北国の住まい-編集言
2. 機能主義を超えるもの
・機能主義を超える論理と倫理を求めて
・地域共同体への視座
-「言語モデル的空間論」を手がかりに
鼎談 伊藤ていじ・神代雄一郎・平良敬一
・都市計画批判の哲学へ
3. 空間から場所へ 技能の復権
・雑誌『住宅建築』創刊にあたって
・もう一つの前線 永田昌民-N設計室の仕事
・<住み家>への権利
・「空間論」から「場所論」へ
-生命現象としての景観・環境・まちづくりをめざして
・戦後史の記憶から浮かび上がるキーワードは、技能の復権である
-雑誌『住宅建築の』の思想(こころざし)
4. <非都市化>論
・都市と田園の新しい地平-ハイブリッド・ヴァナキュラリズム
・非都市化への革命-混在郷での暮らしのなかで同情性を楽しむ
5. 建築批評
・不連続における成功と失敗
-吉阪隆正のアテネ・フランセと江津市庁舎
・メタボリズムの新たなる展開 菊竹清訓の近作について
・《根源的世界》への志向 白井晟一の語法をめぐって
・前川國男における日本的感性 埼玉県立博物館と熊本県立美術館
・あとがきに代えて 戦後建築ジャーナリズムとともに歩む
著者:平良敬一
出版社:風土社
サイズ:A5
ページ数:288
発行年:2017.04