マテリアル・サスペンス 建築映画
「建築映画」というジャンルの出現により、栄華は物語から解き放たれていきいきと語り出し、眠っていた建築性が目を覚ます。
鈴木了二によって「建築映画」と定義される、建築・都市があたかも主役であるかのようにフィルムに現れる映画作品。本書では、ジョン・カサヴェテス、黒沢清、青山真治、ブライアン・デ・パルマ、二人のジャック(ジャック・ターナー、ジャック・ロジエ)、ペドロ・コスタ、の7人の建築映画作家を取り上げる。
ヴァルター・ベンヤミン、ロラン・バルトらの言葉にも導かれながら鈴木了二が発見する、建築と映画のまったく新しい語り方。
■目次
・ジョン・カサヴェテス論 幸せの絶頂で住宅は静かに発光する
・建築映画とはなにか
・青山真治論 マテリアル・サスペンス
・ペドロ・コスタ論
廃墟の呼吸
現代のユリシーズ
対談/牢獄を知り尽くした建築家
・ブライアン・デ・パルマ論
デ・パルマ=コルビュジエ
・二人のジャック論 ターナーとロジエ
恋と銃撃のエネルギー
・黒沢清論
幽霊と開口部
対談/踊り場目線で東京を掴まえる
・終わったあと
著者:鈴木了二
出版社:LIXIL出版
サイズ:B6変
ページ数:336
発行年:2013.01
