磯崎新Interviews
建築家として第一線にありながら、また傑出した建築理論家として、戦後建築に圧倒的な足跡を残す磯崎新。1950年の建築家としての出発から現在までの多彩な活動を、日埜直彦が詳細に追跡したインタビュー集。2003年7月28日、第1回目のインタビュー開始。その後、アトリエ書斎、山荘、そして自邸へと、時と場所を変えてインタビューは継続され、2014年2月21日、広尾の自邸で足かけ13年、全19回にわたるインタビューを終えた。
磯崎新の時々の作品と言説をテーマ別、トピックス別、クロノロジカルに整理しつつ、また時に逸脱もしつつ行われたこのインタビューは、戦後建築史のみならず現代建築や隣接するアート領域でのムーブメントを語る上でも貴重な証言となっている。
■目次
・はじめに 日埜直彦
I 1970-
・岸田日出刀/前川國男/丹下健三 日本における建築のモダニズム受容をめぐって
・五期会、『現代建築愚作論』、スターリニズムからの脱却
1950年代における建築運動とその思想性
・『空間へ』、《お祭り広場》、『日本の都市空間』
1960年代における都市論の方法をめぐって
・『日本の都市空間』の頃 『建築文化』、「間」展、デリダ
・丹下研究室から独立した頃およびル・コルビュジエ受容をめぐって
1960年代の都市計画とプロセス・プランニングへの過程
・エーゲ海の都市・見えない都市・霧状のモナド
都市構造とアーバンデザインの方法をめぐって
・ターニングポイント、空間から環境へ
・『建築の解体』へ 60年代のムーヴメントをマッピングする試み
II 1970-1995
・廃墟、空白、生成 1950-1970を俯瞰する
・手法論とはなんだったのか
・「間」展前後のコネクションの広がりと日本をリプレゼンテーションすること
・建築の1930年代から「間」展へ
アンビギュイティと日本近代建築史の再編
・ポストモダン1968-1989 近代批判としての
・「国家/日本的なもの」とのせめぎあい 大文字の建築
III 1995-
・数々の写真家たちとの関わり
・「桂」/タウト 重層的なテクストとしての
・堀口捨己 モダニズムから「日本的なもの」への転回
・手法論からの転回
・21世紀のアーキテクト/アーキテクチャ
・建築家とは誰か 日埜直彦
・あとがき 磯崎新
著者:磯崎新、日埜直彦
出版社:LIXIL出版
サイズ:A5
ページ数:372
発行年:2014.08
