
能作文徳 野生のエディフィス 現代建築家コンセプト・シリーズ29
『地球環境や生態系に配慮した家づくりやまちづくり』
『太陽エネルギーを生かしたオフグリッドハウス』
『土壌の健全性を回復する建築やランドスケープ』
『生産から廃棄までの物質循環に配慮したエコロジカルデザイン』
などのデザイン思考に取り組む建築家、能作文徳による初の単著。
近年は、街並みを構成する建築のさまざまな素材に着目し、築40年の瓦屋根の家屋を解体して修繕・移築した「高岡のゲストハウス」や、都市のストックである中古住宅にあなを開け、生命がつくるレイアウトにあわせて手を入れ続けていく自邸兼事務所「西大井のあな 都市のワイルド・エコロジー」などが注目を集める。これらの作品をはじめ、能作は、土地やその歴史、素材や資源、住宅産業や社会制度、人々の生活のあり方など、より広範囲の設計与件を取り込みながら、新しい生態系としての建築の実現を志向している。
大きなスケールとこまやかな思考を16章に盛り込んだ、21世紀の建築が臨むべき体系を示す1冊。
■目次
精緻な雑種
―事物連関を追い、組み替え、繋ぎ直す
賞味期限切れ都市と新品都市
都市のワイルドエコロジー
路地と家
惑星規模のものと身の回りのもの
多敷地の感覚
背景への感触
制約とやぶれかぶれ
物質循環のネットワーク
分解派建築
屋根の移動
都市の土壌化と堆肥化
地球のための基礎
食べられない部分の建築
木と火の行為可能性
オフグリットシステムと生活の主体性
太陽と調理
エレメントの生態学的複合
著者:能作文徳
出版社:LIXIL出版
サイズ:A5
ページ数:160
発行年:2021.02