
海を渡ったニッポンの家具-豪華絢爛仰天手仕事-
明治時代、輸出用として作られた家具。欧州のジャポニスム流行の波に乗り、陶磁器や七宝、金工品などとともに日本の伝統的な美術工芸品の一つとしてもてはやされた。高度な手技と欧米向けにアレンジされた過剰な装飾でキッチュにも見えるデザインは、当時の輸出家具の特徴といえる。他の工芸品と比べ、国内に現存品が少ない中、本書では、珠玉の工芸家具を、寄木細工、芝山象嵌、青貝細工、彫刻家具、仙台箪笥の5つに分け、技法や背景、見どころと併せて紹介。
■目次
・巻頭論文
「いま、なぜ輸出家具なのか」小泉和子
・写真構成
寄木細工 6点(ライティングビューロー、飾棚、チェステーブルなど)
芝山象嵌 5点(飾棚、衝立、飾額など)
青貝細工 2点(ビューロー、手元箪笥)
仙台箪笥 1点/横浜彫刻家具 3点 (鏡台、洋箪笥)
・インタビュー 「輸出家具蒐集に賭ける思い」金子皓彦
・論考
「幻の横浜彫刻家具を求めて」 門田園子
「仙台箪笥の輸出を巡る物語」 庄子晃子
「海外におけるジャポニスム家具」 菅靖子
著者:
出版社:LIXIL出版
サイズ:A4変
ページ数:80
発行年:2018.06