場所原論 建築はいかにして場所と接続するか
隈研吾がポスト震災の新しい建築哲学を語る。加えて平易な文章で18事例の素材・詳細を図解した本書は、「場所」をテーマとした、今までにないような建築の教科書。
■目次
悲劇が建築を転換する・「生産」が建築を救う
収録事例
・亀老山展望台 建築を消し、山を復元する
・北上川運河交流館
環境保全と河川整備のためのトンネル型ミュージアム
・水/ガラス 水平要素によって海と建築を接続する
・森舞台 登来町伝統芸能伝承館
舞台を屋外化し、余白によって森と建築を接続する
・陽の楽家 コンニャクと柿渋を塗った和紙一枚で建築を守る
・那珂川町馬頭広重美術館
縦格子のレイヤーによって広重の雨を建築化する
・石の美術館 場所の石を用いて、建築と場所をつなぐ
・宇都宮宝積寺駅 ちょっ蔵広場 大谷石の記憶、場所の記憶
・銀山温泉 藤屋
異なる強度のスクリーンを重ねて場所と身体をつなぐ
・マルシェ梼原/梼原・木橋ミュージアム
茅と杉による伝統と現代の架橋
・竹の家 GREAT BANBOO WALL 万里の長城と建築の接続
・安養寺木造阿弥陀如来坐像 収蔵施設
敷地の土を用いた日干しレンガ工法の復活
・根津美術館 屋根の重層によって、表参道と建築を接続する
・浅草文化観光センター 木造の平屋を積層して、中高層建築を作る
・グラナダ パフォーミングアーツセンター
六角形の小建築を積層してオペラハウスを作る
実験プロジェクト事例
・カサ・アンブレラ フラードームより軽く、よりゆるく
・ウォーターブロック/ウォーターブランチ
細胞をヒントにした、遊牧・自律型建築システム
・千鳥/GCプロソミュージアムリサーチセンター
飛騨高山の玩具をヒントにした、小断面の木造ユニットシステム
著者:隈研吾
出版社:市ヶ谷出版社
サイズ:B5
ページ数:137
発行年:2012.01
