都市表象分析I
「都市表象分析」と名づけられたこの方法は、誰もがその名を口にはするものの、今だその拡がりにおいて十全に捉えらえずにいる、ベンヤミンにおける「都市」という「方法」を、現代都市の諸相をめぐる分析に活用する。夢と覚醒、表象と現実、古代と近代、この交錯した世界を扱いながら、都市という、廃虚の誕生と死を透かし見ようとする。著者は各論考において、都市をシステムとして形式化しようとする欲望にあがらいながら、坑道のように掘り進まれたパサージュへと遊歩を続ける。
未来の化石 非都市の存在論/光の皮膚の肌理 都市写真という寓意/腐敗する湿原都市 昭和の死と東京/無人の風景 建築が見る不眠の夢/メモリー・クラッシュ 都市の死の欲動/他
著者:田中純
出版社:LIXIL出版
サイズ:180×120
ページ数:423
発行年:2000.04
