
10+1 No.25 都市の境界/建築の境界
アニメーションやコミックスなど、ヒエラルキーのない二次元的な世界観を示すスーパーフラット概念が美術の世界で注目されたことは記憶に新しい。本特集は、この差異を欠いたスーパーフラット的な現在都市の建築や文化状況の内部に、さまざまな亀裂や囲い込み、境界線/切断線、ゾーン、ポジション、領域(テリトリー)といったものが間歇的にたち現われ、新たな地層を形成しつつあることに目を向けてみようというものである。プライベートと公共的なものの新しい境界線は、どのようなシステムとモデルによって構想されるのか。都市計画が個別住宅建築に及ぼす影響とその接線とはどのようなものなのか、などなど。「建築」とそうでないものの境界、都市と都市でないものの境界は、どのような固有性のもとに制度化されてきたのか、社会システムの分析を通して探っていく。
著者:香山リカ、森川嘉一郎、佐々木正人、塚本由晴、阿部仁史、小野田泰明、長岡大樹
出版社:LIXIL出版
サイズ:228×178
ページ数:216
発行年:2001.10