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建築の四層構造 サステイナブル・デザインをめぐる思考

セール価格 2,420円(税込)

難波和彦が、サステイナビリティをキーワードしながら、建築の現在への批評と未来への理論を構築する。「10+1」での連載原稿などに書下ろし原稿を加え、「アルミエコハウス」「箱の家」や「MUJI+INFILL 木の家」などの最新実践までが、自身によって検証される。また、難波の思考の原点となる1980年代に書かれた6つの論考も再録。本書は難波和彦の思考と実践の軌跡をたどる決定版であり、これから取り組むべき問題が見えてくる、最新の建築デザイン論集である。

■目次

・はじめに

・第1部 現代住宅の諸問題

「実験住宅アルミエコハウス」/ポリティカル・コレクトネス/テクノロジーの変容/形の自律性/家族とライフスタイル/都心居住と職住近接/時間=歴史の問題

・第2部 建築的無意識

1「エイリアン」と「タイムレス」

ボストンでの出会い/「エイリアン」/テクノロジーと身体感覚/「タイムレス」/パタンと普遍の問題

2 ハイテック・マトリクス

テクノロジーと建築を結ぶ回路/生産技術の回路/設計・計画技術の回路/生活環境の回路/テクノロジー/機能/イメージ

3 機械としての建築

モダニズムにおける建築=機械/建築=機械の多層構造/建築=機械の現代的様相

4 建築的無意識

5 無重力についての思考実験

6 機能主義・再考

・第3部 サステイナブル・デザイン論

1 建築の四層構造

サステイナブル・デザインの理論/近代建築の四要素/図式としての四層構造/層の理論

2 モデュールの現在

寸法とモデュール/近代建築とモデュール/ル・コルビュジエのモデュロール/戦後モダニズムとモデュール/モデュールと自由/モデュールの未来

3 クリストファー・アレグザンダー再考

「形の合成に関するノート」/「都市はツリーではない」/「パタン・ランゲージ」と「タイムレス」/盈進学園東野高校キャンパスの実践/「The Nature of Order」

4 建築的無意識・再論

機能主義から建築記号論へ/記号論から建築的無意識へ/意識から無意識へ/形から機能へ

5 技術と歴史

二つの技術/19世紀における技術と美学の相剋/モダニズムにおける技術と美学の統合/バックミンスター・フラーのシナジェティックス/遊戯的技術と歴史

・第4部 「アルミエコハウス」と「箱の家」の実践

1 アルミエコハウスの開発と実験

近代建築のなかのアルミニウム/「実験住宅アルミエコハウス」のプログラム/実施設計の展開/居住実験と解体実験/アルミ建築の可能性

2 「箱の家」の展開

第1節 コンセプト

「箱の家」の快適性/「箱の家001」の四層構造/「箱の家」シリーズのコンセプト

第2節 ヴァリエーション

多様な展開 1 在来木造シリーズ、鉄骨造シリーズ/建築家とクライアントの関係 1 「BRUTUS」の「約束建築」/建築家とクライアントの関係 2 「MUJI+INFILL 木の家」/多様な展開 2 集成材造シリーズ/「箱の家」の室内環境/「箱の家」の課題

・あとがき

著者:難波和彦

出版社:LIXIL出版

サイズ:B6変

ページ数:359

発行年:2009.03