建築ライブラリー14 2100年庭園曼荼羅都市 都市と建築の再生
ニューヨーク世界貿易センタービルの崩壊は、建築における近代合理主義の崩壊を象徴していた。1995年の阪神大震災は、近代都市の脆弱さを露呈した。都市風景の破産は進行し、20世紀都市は敗滅したのではないか。都市と建築の再生は可能か。阪神大震災の死者への鎮魂の思いと反省から、新世紀の都市は癒しの空間として構想されるべきであろう。東洋の叡智に学んだ庭園を主体とする「庭園曼荼羅都市」を提案する。渡辺豊和著。
■目次
・1章 建築の再生
1 土建行政と国土の荒廃/2 建築の自己破産/3 近代主義の罪/4 建築は再生しうるか/5 国土の形象、古典ゾーン/6 国土の形象、都市ゾーン/7 国土、大地への帰還-土嚢建築考/8 歴史の形象化/9 応答方式の空間創出
・2章 機能の深化(深層意識)へ
1 「再生平安京」と 「庭園曼荼羅都市」/2 何故鳳風堂か/3 歴史は再生の手立てになるか/4 歴史と機能/5 現象学と機能主義/6 仮想現実と機能/7 機能概念の転換/8 都市の中のバイオプログラム/9 大阪の再生そして東京
・3章 新世紀の都市像-庭園曼荼羅都市
1 計画の動機と阪神大震災/2 近代都市計画批判/3 曼荼羅都市論/4 「場所(トポス)」の解析と対応/5 神戸2100計画に於ける諸提案/6 国土計画への一歩/7 ダイアグラムとしての建築
著者:渡辺豊和
出版社:建築資料研究社
サイズ:A5
ページ数:205
発行年:2004.09
