植えつけられた都市 英国植民都市の形成
世界で最も急速に都市化しつつある諸地域の都市の歴史、そして都市計画の歴史は、今なお比較的無視されたテーマである。未だ研究対象のほとんどはヨーロッパ及び北米に限られている。本書は、研究領域を拡大し、第三世界の都市形成に影響を与えた植民地主義の役割を明らかにする。大英帝国の植民地化の歴史を、17世紀初頭の北アイルランドの植民地化から時代を追って解説し、首都計画、植民都市のグランドモデル、計画に関わった技術者群像、入植者のための住宅形式、都市計画制度などを論じる。
■目次
・まえがき
・序 「都市の主輸出国」
・1 入植地の「グランドモデル」
・2 「植えるのが商売」-植民都市景観の形成者たち-
・3 大英帝国の港湾都市-世界海洋帝国-
・4 労働者階級の「収容」
・5 「ヨーロッパ人の不便」-人種隔離、その起源と衰退-
・6 「民衆へ奇跡を起こす人」-都市計画の理念(1910-1935)-
・7 「この新しき法制」-都市計画の制度化-
・8 「あなたはどんな国を望みますか?」-独立への移行-
・結論 植民都市計画の遺産
・主要英国植民地の人口と独立年表/訳者解説/参考文献/索引
著者:ロバート・ホーム、布野修司、安藤正雄、監、アジア都市建築研究会
出版社:京都大学学術出版会
サイズ:菊判
ページ数:400
発行年:2001.07
