鏝絵放浪記
滅びゆく左官職人の技「鏝絵」に魅せられた一人の写真家が、故郷大分を振り出しに、日本全国から中国・アフリカまで歩き続けた25年の旅の記録。図版多数掲載、巻末に日本鏝絵地図を収録。
■目次
・序章
僕と壁/旅の始まりの記憶
・1章 鏝絵曼荼羅
鏝絵との出会い
上を向いて歩こう/鏝絵基礎知識/鏝絵保存顛末記/鏝絵は壁の刺青か
鏝絵探訪
鏝絵探訪始まる/街道に残る鏝絵/謎の鏝絵師/因幡の白兎/原色あふれる看板土蔵/黒磨きの土蔵/戸袋看板とムカデ/大黒の里/鏝絵は地霊の刻印だ/流れ職人のマリア様/異界の手技/兎とワラニゴ/中国でルーツを探る
鏝絵を塗り出した職人たち
石州左官との出会い/石州左官を追いかけて/「四谷沓亀」こと吉田亀五郎/吉田亀五郎と青柳鯉市/大分の鏝絵職人/文明開化と鏝絵/飛騨左官・江戸萬登場/長八以前の鏝絵
・2章 石灰の世界
石灰ってなんだ?
壁の穴は土でふさげ/石灰と近代化/生石灰と消石灰/石灰を喰らう/南蛮漆喰を訪ねて/石灰窯と窯底灰/石灰余話
石灰をめぐる旅
毎時の石灰窯/島は石灰の博物館/喜界島のサンゴ灰/白灰窯のヘタツゴヤ/漆喰とドロマイト
・3章 壁と泥と職人と
土壁狂い
世界最大の泥のモスク/土壁と壁紙/シャモットと左官の技/ツバメの泥巣から
創るひとびと
わが師匠は庭師/サンワと左官/淡路の久住親方/日野病院/冬の左官/藁と土を求めて
・資料1 日本鏝絵地図
・資料2 索引・本書に出てくる鏝絵
・参考文献
・おわりに
著者:藤田洋三
出版社:石風社
サイズ:B6
ページ数:305
発行年:2001.04
