限界デザイン 人類の生存にむけた星の王子さまからの贈り物
災害や戦争、環境破壊などによって安全で安心な居場所を確保することが困難になりつつある現在の地球環境において、「人間は究極においてどのような住まいに住むのか」という問題を敷衍し、私たちが住まいに対してどのような姿勢を保つべきなのかを説く。
「限界デザイン」は、無駄を削ぎ落としたということだけでなく、空間や素材の限界性能に挑戦し、そこから先導的なデザインを突き詰める、というニュアンスを含んでいる。
■目次
・はじめに
・第1部 人は究極においてどのような家に住むのか
星の王子さまの住まい
「高貴なる未開人」をめぐって
スラムか遊牧か
・第2部 生存のための限界デザイン
戦争罹災者を受け入れた木造団地 カピュラ集合住宅
鉄の技術を難民用一時住宅に プルーヴェの「6-6メートル住宅」
砂漠のリセトルメント計画「クルナ・エル・ジャディーダ」
極地に建つ究極のプレファブ住宅 昭和基地の南極観測基地
ベトナム難民のための震災仮設住宅 「紙のログハウス」
・第3部 地球市民としての建築家たち
リロケーションによる文化の組み替え
学校という贈り物
東日本大震災に際した避難所の住まい方
結論 「限界デザイン」とは
註釈/あとがき
著者:三宅理一
出版社:TOTO出版
サイズ:四六
ページ数:319
発行年:2011.11
