ホーム 住まい学大系102 中廊下の住宅 明治大正昭和の暮らしを間取りに読む

住まい学大系102 中廊下の住宅 明治大正昭和の暮らしを間取りに読む

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130年余にわたる住宅論議がライブで迫る。建築家VS生活者。明治大正昭和にわたる日本人の生活は、中流住宅を一つの基準として、その間取りに映し出されている。この着想のもとに可能な限り多くの実例を調査し、歴史的文献から新聞のチラシまで渉猟した膨大な記録の中から時代々々の生活の知恵と工夫を探り、抽出する。テーマを先行することなく、研究の枠を規定することにもこだわらず、日本人の住まいとは何かという、深い問いだけに導かれたこの本には、中廊下という、これまでむしろ隠されてきた要素が浮上してくる。また、それをめぐる論議を活写する。当時の資料がいわば生の声のままに集められている百三十年余の時代の変遷と、住問題の変わらぬ生態をそこに聞くこともできるだろう。独自の探究を貫いた孤高の研究者たちの、建築計画学の源泉ともいえる問いがここにある。

■目次

・はじめに

・研究の方法について

・第一章 日本住宅近代化の端緒 座敷直入型住宅の誕生

文明開化と住宅改良の萌芽伝統的な接客本位の領域構成/住生活合理化の提案/座敷直入り型の誕生/事項解説1 中流階級の住まい方「接客」

・第二章 中廊下型住宅の生成

様式論争と進化主義/ステップ1 便所の移動/ステップ2 タテ廊下の発生/ステップ3 ヨコ中廊下の発生/ステップ4 中廊下型平面の成立/事項解説2 中流階級の住まい方「女中」

・第三章 中廊下型住宅批判

儀式本位への批判/プライバシー確保の主張/進化主義による住宅の将来像

・第四章 西洋住宅の模倣

和洋折衷住宅の提案/住宅改良についての諸論/西洋直写型住宅の推進/事項解説3 中廊下型住宅 その解釈の誤謬について

・第五章 折衷式住宅の発展 今中心型住宅の創出

椅子式の普及と応接室の導入/接客重視の残存/居間中心型住宅の誕生/西洋化偏重への批判/居間の中央配置と和風化/事項解説4 居間中心型住宅 定義と住まい方

・第六章 停滞の時代

中廊下型住宅の定着/国際化への関心/居間中心型提案の空転/事項解説5 居間・茶の間

・第七章 鮮度の住様式論

接客空間の否定/51C型の提案/建築家と庶民の距離/現代における住宅平面の変容

・文献年表

・論文再録・座談会再録

・おわりに

・栞 Appendix

著者:青木正夫、岡俊江、鈴木義弘

出版社:住まいの図書館出版局

サイズ:B6

ページ数:266

発行年:2009.03