アッキレ・カスティリオーニ 自由の探求としてのデザイン
プロダクトデザイン、建築、都市計画など幅広い領域で活躍したイタリアのデザイナー、アッキレ・カスティリオーニの仕事について、模型の撮影等から直接交流のあった著者がまとめた書。
■目次
・古典としてのアッキレ・カスティリオーニ ジャンフランコ・カヴァリア
・序章 カスティリオーニ流の原点
カスティリオーニスタジオの現在/カスティリオーニ三兄弟/モダニズムの沸き立つ中で/焦土の灰から飛び立ったイタリアンデザイン
・第一部
第一章 物の地図帖
カスティリオーニの「ヴンダーカマー」/メアリー・ポピンズのかばん/物の世界の情熱的な解読者/物の世界のマップメーカー/マップメーカーの資質
第二章 物の世界の庭師
物の世界の庭師/小さな種/栽培法1 リデザイン/栽培法2 レディ・メイド/物たちの「変身譚」/自然のように精妙な思考/進化した「新種」の誕生/歴史の大地から生えるデザイン/授かり物としてのフォルム/インテグラルプロジェクト 総合的に考える
・第二部 光
第三章 明るい部屋
頭にあるのは光/室内照明の基本文法/展示空間の照明家としての才能/日常生活の照明に創造性を/ひときわ明るい光
・第三部 空間
第四章 住む人の家
カスティリオーニの住宅論/カスティリオーニ家の改装/家族の持ち物たちの織り上げている家/自由を目指す有用性の思想 「今日の家の色彩と形」展/孔開き状態のプラン 「ラ・カーザ・アビタータ(人の住む家)」展
第五章 都市と眼差し
レストランの人類学 リストランテ・ブリアッシ/見える都市 トリノ市の公共照明案/幻の広場 ミラノ、デ・アンジェリ広場蘇生案
第六章 魔法の庭 展示空間のコミュニケーション
ウィーンの「魔法の庭」/子供に帰る空間体験/観客とジョークを共有する/演劇的コミュニケーションの空間/基本は観客の好奇心/変化に富む空間/緻密な誘導術としての照明/完全に取り込まれたグラフィックデザイン/音響効果/映画的経験としての展示空間/わかりやすく効果的に見せる装置/展示空間デザインを貫く強い倫理的態度
・第四部 詩学
第七章 透明さへの衝動
透明な存在感の物たち/言語としての透明さ/倫理観の表現としての透明さ/透明なデザイナー
・アッキレ・カスティリオーニについての覚え書き ジャンフランコ・カヴァリア
・あとがき
・註
著者:多木陽介
出版社:AXIS
サイズ:A5
ページ数:300
発行年:2007.11
