建築画報 VA 2008年12月号 日建設計の医療施設 つなぐ・むすぶ・いやす
医療環境や技術の進歩が著しい今日こそ、医療施設にかかわる全ての人の視線に立ちながらも、建築としての存在価値や空間の力など、建築そのものの意義を見極めた設計が求められている。今号の特集では、日建設計が近年携わってきた医療施設の中から、医療機能面の充実にとどまることなく、自然との関わりやフレキシビリティ、経済性などの今日的なテーマに一石を投じつつ、「病院建築」としての新たな展開を模索した軌跡がまとめられている。
■目次
・医療施設の新たな道へ
対談 聖路加国際病院を振り返って 日野原重明×岡本慶一
巻頭言 変わり続ける医療環境と病院建築 藤記真
・つなぐ・むすぶ・いやす
(生命をつなぐ)
カウンターのないスタッフステーション 徳島赤十字病院
4床室・個室を交互配置したナーシングホール型病棟 久留米大学医療センター
設備シャフトを分解した研究所型病棟 大阪医科大学附属病院 新総合棟 病院7号館
都市型のコンパクトな病棟と療養空間 東京警察病院
診療空間と独立させたメカニカルコア 九州厚生年金病院
病棟と分離させた診療空間 東京女子医科大学附属八千代医療センター
大人と子ども2病院の統合 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター
歴史性と高度医療機能の融合 大阪府済生会 中津病院 北棟
コラム 医療施設のIT化 栄千治
コラム 建築設備デザイン×感染制御科学 伊藤昭
(社会とむすぶ)
身近な自然につつまれた中庭型病院 北九州市立若松病院
多様な医療ニーズに対応する大スパン構造 岩手県立二戸病院
「街」が入り込むホスピタルホール 岩美すこやかセンター 岩美町国民保健 岩美病院
診療動線の中心軸となる明るい「ふれあいモール」 福島県厚生農業協同組合連合会 白河厚生総合病院
都市の喧騒から療養環境を守る三角型病棟 恵友会 霧ヶ丘つだ病院
豊かな自然に佇む患者の家 美濃市立美濃病院
コラム 海外にみる今後の方向性 水野勝
(心身をいやす)
日差しを遮り風を取り込むクラスター型病棟 財団法人慈愛会 奄美病院
陽の温もりを享受するガーデンホール 仙北市立田沢湖病院「コミュニティホスピタル」市立田沢湖健康増進センター
回復への希望を誘発する光あふれるアトリウム 弘前脳卒中センター中央棟・リハビリテーション棟
生活リズムをつくり出す「いえ」「みち」「まち」 熊本県こども総合療育センター
・年表 病院の系譜
・セイムスケールプラン 病棟形状の変遷
・セイムスケールプラン 病室形状の変遷
・座談会 セカンドオピニオン設計 足利赤十字病院をモデルに
長澤泰 山下哲郎 筧淳夫 藤記真 近藤彰宏
・病院の先鋭化
国立成育医療センター
兵庫県立粒子線医療センター
放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター
東京ミッドタウンメディカルセンター
・座談会 医療施設設計の醍醐味
岡田耕治 北川正仁 橘高宗平 樋口圭 本田孝子 吉田敏一
・結び 人間本来の生活の場を目指して 川島克也
・Works 2000-2008
・建築概要
著者:
出版社:建築画報社
サイズ:A4
ページ数:190
発行年:2008.12
