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デザイン・ジャーナリズム 取材と共謀 1987-2015

セール価格 3,080円(税込)

昭和から今日まで、めまぐるしく移り変わるデザイン。デザインジャーナリストとして、その現場に立ち会った著者の執筆活動から八十本余りを厳選して編んだ一書。徹底して人間肯定の思考であるデザインは、その点ではニュートラルな技術とも、否定を契機とすることの多いアートとも異なる。こう考える著者がデザインとクロスする表現者も視野に入れ、変わるデザインと変わらない人間精神の相関、人の生を下支えするデザイン像に迫る。

■目次

・序日付のあるデザイン、日付のいらないアート

・Ⅰ[Design History]昭和デザインのパイオニアたち

 [グラフィック]

   河野鷹思/岡秀行/亀倉雄策

 [プロダクト]

   豊口克平/真野善一

 [テキスタイル/ファッション]

   山脇道子/小池千枝

 [街づくり]

   浦辺鎮太郎

 [舞踏/いけ花/写真]

   大野一雄/中川幸夫/石元泰博

 [昭和デザイン史点描]

   パイオニア編、エポック編、プロダクト編から

・II[Design Journalism]時代の諸相を描出する

[時代の諸相]

 デザイン批評における瀧口修造と勝見勝/狂える時代のデザインの水脈/世界の中の日本のデザイン

[トピックス]アルベールビル冬季五輪は脱フランス、異能素材、デザイン思想の中のCUD

[サインデザイン/グッドデザイン]サインデザインの視点、私の選んだ一品

[対談録]柳宗理┼三宅一生「アノニマウスデザインに向かって」

[講義録]デザインの二十一世紀へ 『内田繁と松岡正剛が開く デザイン12の扉』

  田中一光/樂吉左衞門/中川幸夫/山口昌男

  龍村仁/養老孟司/伊東豊雄/柏木博/村上陽一郎/日比野克彦

[森山明子との一問一答]デザイン・ジャーナリズムって何ですか?

・III[Design Culture]デザインカルチャー断章

[エッセイ]

  卵と文庫本は似ている/インドで美術を再発見した女子高生は……/何もない空間のための家具

[建築家/編集者]

  時間としての「海の博物館」/内藤廣・未必の故意、

  鈴木成文のための三月の奇想曲/Knowledgeを設計した編集者・瀬底恒

[デザイン展]

  うつわの時空の余白に……/「新井淳一の布──伝統と創生」展に寄せて

[書評]

  『欧文書体百花事典』/『グラウンドスケープ宣言』/『萬歳樂』

  『縞のミステリー』/『VANから遠く離れて』

[森山明子との一問一答]デザイン・ミュージアムって何ですか?

・IV[Design/Art/Sprits]言語と視覚言語の交感

[いけ花]

  前衛たちの友愛のしるしとして甦る「遮られない休息」/中川幸夫の〈天地創造〉、

  中川幸夫の「奇跡の花」「花の奇跡」ミルク色の旅の地平には……

[写真]

  写真と写真集の理想/追悼 石元泰博のいない世界で

[絵画]

  柳澤紀子の「場所」に接近する試み/人はどのようにして表現者となるのか、

  岩絵具の粒子による「幸福」と「永遠」

[詩魂]

  NHKハート展選評/我妻清貴の「色」闇と痛みから生まれる詩

・謝辞──結にかえて

著者:森山明子

出版社:美学出版

サイズ:A5変

ページ数:384

発行年:2015.07