窓へ 社会と文化を映しだすもの
建設通信新聞に「窓から建築を考える」と題して全60回にわたって連載されたコラムをテーマごとに整理し、1冊にまとめたもの。東北大五十嵐研究室の関係者を中心に、学芸員や社会学者などさまざまな分野の専門家も加わり、総勢28名の執筆者が窓を多方面から考察。窓の歴史からスタートした論考のテーマは、窓と社会やメディアにまつわる話題、建築家の窓をめぐる言説、船や列車などの窓、美術や映画における窓の表現-と、建築の枠を越えて広がっていく。
■目次
・第1章 窓の歴史
テクノロジーの結節点としての窓/窓の誕生/窓の建具により進化した花頭窓/茶室の工夫/中国古典庭園の開口部/イタリア・ルネサンス建築の窓/石造建築の窓から見える幕末ロマン ほか
・第2章 社会とメディア
窓の広告史/自動車と戦争/社会のなかの窓ガラス/窓ガラスの受容における「意図せざる結果」/「窓ガラスを見ること」と「映画を観ること」 ほか
・第3章 建築家の窓
建築家の言説における日本の窓/建築家の言説における穴としての窓/建築家の言説における窓の機能/建築家の言説における窓の象徴性 ほか
・第4章 乗り物
船の丸窓と角窓/客船のインテリアが求めた窓の意匠/山田守の心をとらえた船の窓/船底まで光を通す天窓/パニック映画と船窓 ほか
・第5章 美術と映画
美術作品の窓から学ぶこと/窓とジェンダー/源氏物語に描かれた窓/17世紀オランダと窓辺の絵画/フェルメールと手紙を読む女 ほか
著者:五十嵐太郎+東北大学五十嵐研究室
出版社:日刊建設通信新聞社
サイズ:A5
ページ数:264
発行年:2013.10
