
東京時影 1964/202X
パンデミックで揺れ、変貌しつづける東京を歴史の地層から掘り起し、錯綜するイメージを切り取る。表象文化論からの果敢なアプローチ。
東京大学大学院総合文化研究科桑田ゼミにおけるリサーチを基礎に企画し、漫画、音楽、映画、文学、建築、美術- 1964年の東京、コロナ禍と五輪を経た現在の東京、両者を比較する表象分析の論考とエッセイ13本を収録する。
■目次
・宙吊りの時間を記録する 桑田光平
・序 「東京と」 田口仁
・Part I/動
歩くこと 「人間の尺度」の回復 桑田光平
われら内なる動物たち 寺山修司、ダナ・ハラウェイ、AKI INOMATA 田口仁
Part II/時
Waves From A Seaside City in 1964 サーフィン、GS、City Pop 田口仁
都市のレイヤーを描く マンガの中の東京、その地下 陰山涼
半醒半睡のシネマトグラフ 映画における東京と眠りの共同体について 高部遼
「壁」景から「窓」景へ 写真表現における東京を見る人の表象をめぐって 西川ゆきえ
無柱のメカニクス/かたちのポピュリズム フラー・山田守・坪井善勝・丹下健三 吉野良祐
東京肉体拾遺 ボクシング、ミステリー、水 伊澤拓人
失踪者のための回路 都市における失踪表現の変遷 小林紗由里
Part III/標
赤瀬川原平の楕円幻想 桑田光平
ガールたちの無自覚な反乱-源氏鶏太と愛とBG 平居香子
ジオラマ都市のカタストロフ-ゴジラが去ったそのあとに 吉野良祐
Part X/夢
捏造のランデブー 樺美智子と土方巽 平居香子
あとがき 吉野良祐
著者:桑田光平、田口仁、吉野良祐
出版社:羽鳥書店
サイズ:A5
ページ数:354
発行年:2023.03