
海外・多拠点で働く 十六組による建築と都市の実践
日本と海外の両方に事務所を置き活動する若手建築家ら16組による働き方の本。成熟社会であるがゆえに新築が難しくなった日本をいったん離れ、海外でキャリアを積み、海外拠点を維持しつつ国内にも回帰する。そんなことができると建築のチャンスはより広がるだろう。二拠点の事務所を運営するほか、海外をベースに設計事務所を運営する、デザイン事務所や都市コンサルティング会社に務める、大学講師を務める等の働き方も紹介。
カラー頁を多数入れて楽しく、Q&Aとすることでハウツウを明快に描いた。日本国内版である『多拠点で働く』の続編。
■目次
・はじめに 西田司
・多拠点で建築を考えること 中村航
・海の向こうへの好奇心をもち続ける 杉田真理子
・座談会 これからの建築・都市の実践を、グローバルに思考するために
進行 杉田真理子 八木祐理子×藤井勇人×畑山明人×田熊隆樹×小林一行
・第一章 ヨーロッパ
ロンドン
多様性を祝福する創作活動
高田一正・八木祐理子/PAN- PROJECTS
アントワープ=京都
確たるモノを選別し、適した解答を与える
服部大祐/Schenk Hattori
クール=東京
自然の密度を変えて環境を顕在化させる
杉山幸一郎/atelier tsu
コペンハーゲン
土地の特異性をつかみ、異邦人ならでは視点をもつ
金田泰裕/yasuhirokaneda STRUCTURE
コペンハーゲン=東京
歴史、風土、文化の条件の徹底
森田美紀・小林優/mok architects
・第二章 アメリカ
ボストン
多様な人が豊かに暮らす都市をつくる
古澤えり/HR&A Advisors
リオ
人種の混淆から生まれる多方向な景色
藤井勇人/+5581studio
・第三章 オセアニア
メルボルン
暮らしのなかのランドスケープデザイン
畑山明人/SMEC,Goot Local
・第四章 アジア
上海=東京
地域の人々との交流を大事にした設計活動
小嶋伸也・小嶋綾香/小大建築設計事務所
上海=東京
手の痕跡から生まれる土着的なデザイン
寺崎豊/隈研吾建築都市設計事務所上海事務所
宜蘭
自由で民主的な場で働く
田熊隆樹/マンライスタジオ,田中央工作群元所員
ホーチミン
目の前にあるものを使いこなしてつくり上げる
山田貴仁/studio anettai
バンコク=東京
コンテクストから解放し、日常に接続させる
久米貴大/Bangkok Tokyo Architecture
バンコク=東京
アジアでインターナショナルな建築教育に携わる
中村航/Mosaic Design
ニューデリー=東京
持続可能な社会をつくる建築の探求
飯塚哲平/Studio Juggernaut
・第五章 アフリカ
カンパラ=東京
揺らぎと骨格
小林一行・樫村芙実/テレインアーキテクツ
・海外で仕事をする・拠点を構える際に考えるべきこと 杉田真理子
NO.1 ビザ
NO.2 生活費
NO.3 健康保険
NO.4 税金
NO.5 友好関係・言語
著者:西田司、中村航、杉田真理子
出版社:ユウブックス
サイズ:四六
ページ数:272
発行年:2025.05