
Loci-02 風景をデザインする ランドスケープアーキテクトの思考
ランドスケープアーキテクトと話していて気がついたことがある。それは、デザインそのものよりもそのデザインに至った経緯を熱く語るアーキテクトが多いということである。彼らが話すデザインに隠された意図や、デザインに至るまでの試行錯誤のようすは、まるでひとつの物語のように奥へ横へと広がっていく。風景というとてつもなく大きな空間をデザインすることは、その目的を理解し使われ方を想定し、その場所のあるべき風景を描くことではないかと想像する。デザインは目的を果たすためのカタチであり、同時に人々を魅了することも求められる。だからこそ、デザインの過程が重要になる。なぜこのデザインになったのかを知ることは、デザインの本質を知ることにつながる。今号では、デザインに至るまでの過程に焦点をあて、その本質に迫りたいと考えた。普段は目にすることが少ないデザインの経緯を見ることで、ランドスケープアーキテクトの頭の中で展開する物語を垣間見ることができるのではないだろうか。そしてその物語は、すべてハッピーエンドに違いない。
■目次
・特集:風景をデザインする
1.スタジオテラ
2.桝井淳介デザインスタジオ
3.フェードイン
4.SAHAランドスケープデザイン事務所
5.そら植物園
6.名古屋市立大学芸術工学部大野暁彦研究室
・連載
IMAGINATIVE LANDSCAPE
風憩の風景
著者:
出版社:風景パブリッシング
サイズ:B5
ページ数:112
発行年:2025.07