軍艦島の遺産 風化する近代日本の象徴
長崎港の南西に位置する端島。わずか0.06平方キロの島はかつて炭鉱があり、林立する高層アパートに5000人以上が暮らしていた。その威容から「軍艦島」とも呼ばれていたが、閉山で今や廃墟と化す。本書では、その歴史、学術的価値、そして島民の生活ぶりを浮彫りにし、日本の近代化の一端と産業遺産としての価値を辿る。
■目次
・端島(軍艦島)施設概要
・序章
・第一章 日本の石炭鉱業
人と石炭/日本石炭鉱業概史
・第二章 端島炭坑-軍艦島の歴史
長崎県の石炭鉱業/端島炭鉱創業/軍艦島の誕生/海底炭鉱の構造/戦時下の軍艦島/戦後復興の礎として/端島の生活/ヤマの閉山
・第三章 端島に住んで
四半世紀の空白/島の暮らし、ヤマの暮らし/島の四季/永遠の故郷
・第四章 軍艦島学
人工島・端島/台風と災害復旧/産業都市・端島/摩天楼の都市工学/端島の社会学
・第五章 軍艦島を世界遺産に
世界遺産とは/世界遺産条約とユネスコ/世界遺産の定義/世界遺産への登録手続きと登録基準/世界文化遺産としての産業遺構の例/軍艦島を世界遺産へ
・終章 海の道(青空博物研修圏)
・参考文献
著者:後藤惠之輔、坂本道徳
出版社:長崎新聞社
サイズ:新書
ページ数:222
発行年:2005.04
