メタアーキテクト―次世代のための建築 現代建築家コンセプト・シリーズ II-1
建築産業において、高度な専門化、都市への一極集中、中央集権型の生産構造が主流であるなか、「建築の民主化」をテーマに掲げ、生産と流通、制作と制作ツールの拡張を事業とする集団、VUILD。
「現代建築家コンセプト・シリーズ」第2期の第1巻は、VUILDのCEO秋吉浩気による初の単著である。建築家として作品をつくりつつ、起業家として作品が生み出される環境もまたデザインしている著者が、今、建築を取り巻く社会がどのような変化を遂げてどこへ向かおうとしているのかを紹介する。そして建築の外側に向け、建築の力を通して、社会的インパクトをもたらす指針を示す野心的な書物。
■目次
第1章 変わる社会 ソーシャルインパクト論
ゲームチェンジャーが生まれないのはなぜか
10%の価値しか生まない建築家
10%の人類のための建築家
0-1を超えてソーシャルインパクトをもたらすために
0でも1でもあるデジタルな世界の構築に向けて
第2章 変わる産業 デジタルファブリケーション論
プレファブからデジファブへ
2008年以降のデジファブ建築の展開
第3次産業革命とものづくりの民主化
民主化の第2フェーズに立ちふさがる3つの壁
第3章 変わる経済 ポストキャピタリズム論
経済の語源-経世済民とオイコノミア
加速主義と脱成長論の限界
農耕型社会が生んだ余剰
暗号資産が実現する贈与経済
近代以前の社会と接続する共有型経済と循環型経済
ベーシックアーセットに基づく贈与経済の形成
ベーシックアーセットとしての住宅
第4章 変わる流通 デジタルヴァナキュラー論
デジタルヴァナキュラーの時代
2つのヴァナキュラー
林業のマイクロ6次産業化
リープフロッグ・アーキテクチャー
南砺7人衆と民藝
建てて終わりの終わり
超分散系の建築
弱い建築家の可能性
デジタル時代の相互扶助
第5章 変わる職能 メタアーキテクト論
建築と社会の再接続
弱く、やわらかく、小さな建築家像
マリオ・カルポの「可変性」と村松貞次郎の「やわらかさ」
メタ化する建築家
建築家が再び部品をつくる時代
アーキテクツ・アズ・ア・サービス
建築のインターネット
コンポジションとコンストラクション
アントロポモルフィスムとデミウルゴモルフィスム
第6章 変わる設計 ビルドデザイン論
ガウディ的工芸性とゲーリー的工作性
デジタル建築の第1世代 デジタル封建主義
第2世代 離散派
第3世代 オートポイエーシス
ビルドデザインの第1段階 アナロジーとアダプション
第2段階 ブリコラージュとイテレーション
第3段階 インプロビゼーションとナラティブ
著者:秋吉浩気(VUILD)
出版社:スペルプラーツ
サイズ:A5
ページ数:192
発行年:2022.03
