Tokyo Guard Pipes
日本人建築家、元木大輔が主宰する建築・デザインスタジオ「DDAA」のリサーチ部門である「DDAA LAB」が、2015年から2026年までの11年間にわたり継続してきた東京23区のガードパイプのリサーチの成果をまとめたアーカイブブック。
プロジェクトのきっかけは、「DDAA LAB」の事務所前に設置されていた、わずか1スパンのガードパイプ。ガードパイプに引っ掛けるだけの簡易なベンチを制作するため、実測を行ったことから調査が始まり、この何気ない都市インフラへの関心は、東京23区全域へと広がった。
本書には、東京23区で確認された168パターンのガードパイプを収録。全パターンについて写真と実測図面を掲載し、図面データはすべてQRコードからダウンロードできるようになっている。安全設備として設置されたガードパイプは、普段ほとんど意識されることのない存在だが、その形状やディテールには地域ごとの歴史や行政判断、地域の個性が反映されている。
ブックデザインは共著者であるグラフィックデザインスタジオ「Company2」が手がけている。東京23区それぞれにテーマを設定し、896ページにわたって異なるデザインを展開しており、都市の多様性を視覚的にも体験できる構成となっている。
巻頭には、元木大輔による論考を収録。あわせて「Company2」、水野祐、石川初との対談を通じて、観察や発見、都市のルール、寄り道といった、リサーチを起点としたさまざまなテーマから、道や都市をめぐる考察を収録している。
都市インフラのアーカイブであり、東京の観察記録であり、グラフィックデザイン集でもあり、リサーチの方法論をめぐる実験でもある一冊。見過ごされがちな都市の風景から、新たな発見の可能性を提示する。
日本語、英語併記。
著者:元木大輔、辻そよか
出版社:DDAA LAB
サイズ:210×148
ページ数:896
発行年:2026.07
